
取手市の Eさんのプジョー207SWですが、動けなくなりレッカーで運ばれてきたのですが、ファンベルトがちりじりになり、エンジンオイルがボタボタ下に垂れているような状況です。
画像はクランクプーリー正面からで、左がフリクションプーリーで、その上がウォーターポンプになっています。プジョー シトロエンの直噴4気筒エンジン(2代目BMWミニも一緒です)は、ウォーターポンプをファンベルトで回すのでなく、フリクションプーリーを使用し、冷間時はウォーターポンプを回さないように制御しています。

本題に戻りますが、画像のクランクプーリーの奥にゴムのような物が見えるのがわかりますか?
ちぎれたファンベルトの残骸です。クランクプーリーとオイルシールの間にファンベルトが絡まってしまい、オイルシールがずれてしまいオイル漏れを起こしたようです。

クランクプーリーを外したらこんな状態でした。画像がなく申し訳ないのですが、ファンベルト切れの主原因はクランクプーリーの歪みでした。プジョーのクランクプーリーは、振動低減の為間に薄いゴムがはさんであり、(一部のルノーも同じ)クランクプーリーが消耗品の扱いになっています。
ゴムが劣化するとクランクに直接つながっている内側と、ゴムを介した外側のプーリー部分がずれてしまい、最終的には外側が外れてしまいます。今回は斜めにずれた為、プーリーがふれてしまいファンベルトが切れ、
フリクションプーリーのベアアリングも異音がするようになってしまいました。

画像の上に一部ゴムが欠けているのがわりますか?下を見るとゴムの幅が変わっていてプーリーに歪みが出ているのがわかります。
このクランクプーリーのチェック方法ですが、プーリーに縦にタッチペン等で印を付けて、印に変化が無ければ正常で、滑りがあると印がずれますので、その場合は交換が必要です。